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10時間以上!?フジテレビやり直し会見、会見時間は長ければ良いのか?

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 中居正広さんの女性トラブルに端を発したフジテレビの「やり直し会見」が、1月27日午後4時から深夜に至るまで続いています。

 前回(1月17日)の会見は“閉鎖的すぎる”と猛批判を浴びたため、今回は時間無制限で質疑応答を続け、さらには番組まで休止して対応――。

 しかし、会見時間を延ばせば批判が鎮まるのか?

 ここでは6時間を超える会見の背景と、その是非をまとめました。


■どうしてこうなった?

『中居正広さん(52)の女性トラブルに社員が関与した』との報道をめぐり、フジテレビは1月17日緊急記者会見を実施しました。

 しかし参加メディアを限定し、撮影不可・配信なしという形だったため「普段は疑惑を追及するメディアなのに、自分たちが当事者となり、また、都合が悪くなるとクローズドになるのか!?」と猛批判を浴ました。

 
その結果、前代未聞の75社以上のスポンサー離れが進行するなど、致命的とも言えるダメージを受けたフジテレビは、今回は『やり直し』として大勢の報道陣を招き、オープンにまた時間無制限で説明する姿勢を見せている…という状況です。

■10時間以上の会見――なぜこんなに長い?

1. 質疑応答が『プライバシー制限』で紛糾
 被害女性の個人情報保護を理由に、司会者が質問を制止する場面が何度もあると報じられています。聞きたい部分に切り込もうとする記者との攻防が続けば、時間も伸びる次第です。

2.質問側、回答側、それぞれの思惑のズレ
 会見で明確化された点は ・経営陣の辞任や新社長体制
・コンプライアンス体制の不備
・芸能人やスポンサーへの対応 ・その他 などですが、参加者各自が、それぞれ独自な切り口を求めてるため、同じような質問繰り返され、また回答も十分とは言えないため、似た様なやり取りが延々繰り返されている模様です。

3.前回の“逃げ”の反省
 前回は30分程度で終了&不透明感たっぷりでした。今回は「打ち切りによる二次炎上」を避けたい思惑もあり、『可能な限り全質問に応える』姿勢を示そうとしているようです。

4.一部の記者の問題
 要点を得ない質問や、質問なのか意見を述べているのか、資質に問題がある記者の存在が強く指摘されています。

■「長時間会見」って本当に意味あるの?

 では、このような会見に意義はどれほどあるのでしょうか?

 メリットとしては、

・納得するまで質問できる

 
前回のように「聞きたかったけど終わった…」ではなく、各社が突っ込む余地があります。

・逃げていない感

 
テレビ中継も挟んでいるため、開かれた形をアピールできます。

 などが挙げられます。

 一方デメリットとして、

・肝心なところは『調査中』


 どれだけ時間があっても、個別事案や被害女性の話には答えられない—or答えたくない—状況だと、同じ言葉の繰り返し、頑なさの表れと捉えかねません。

・『疲れるだけ』に


 記者が不満をぶつけ、フジが「プライバシー」を盾にマトモに回答しないやり取りが続けば、どれだけやっても着地点が見えないため、不誠実の印象が強化されるだけです。

 などあります。


■ポイントは「何を示すか」

 フジテレビは今回、経営トップの辞任や「第三者委員会による徹底調査」「社内検証番組の可能性」などを掲げています。

 つまり本当に大事なのは、

・第三者委員会がどこまで踏み込むのか

社員の関与の有無や、被害女性への対応の在り方など、どれだけ透明に調べ、公表できるかが最重要です。

・新社長体制でどんな具体策を打ち出すのか

被害者ケア、コンプライアンス部門の立て直し、スポンサー対策…など、そこに具体的な中身が無ければスポンサーや視聴者は納得しないでしょう。

・具体的な事実の提示と対応内容

ただただ延々と質疑を受けても、そこに今回の真相や、また改善内容など、世間が納得出来るモノが無ければ意味が薄いでしょう。

 となります。

■まとめ

長さだけでなく『中身』で評価される

 6時間以上続く会見は、たしかに「とことん質問を受ける姿勢」であり、ある種の誠意の表明かもしれません。

 しかし、肝心なのは“何を語り、どう行動に移すのか”という部分。

 質問への回答が「調査中」や「プライバシー保護」に終始し、実質的な情報開示も具体策も示されないままでは、『あれだけ時間をかけたのに何も分からなかった…』と失望を招くだけでしょう。

  • 視聴者の関心: 『一体、何があったのか?』
  • スポンサーの関心: 『コンプライアンスへの信用度は大丈夫か?』

 経営陣の辞任や謝罪のみでは根本的な解決にならず、プライバシーを盾に真実を明かさないのでは、被害女性への対応が適切だったかすら確認できません。

 もし今後も形式的な謝罪や言い訳ばかりが目立つなら、会見がいくら長くても視聴者やスポンサーの不信は晴れないでしょう。

 この『当たり前』の事実――会見は長さよりも『中身』が重要――を理解しなければ、フジテレビは信用回復を果たせず、その解体も現実となり得るでしょう。