メキシコ湾が“アメリカ湾”に? 米政府改称の衝撃―トランプ式ナショナリズムの行方

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要約

 2025年1月24日、米内務省がメキシコ湾を「アメリカ湾」に、北米最高峰デナリ山を「マッキンリー山」へと改称したと発表しました。これはトランプ大統領(当時)が発令していた大統領令に基づくもので、

  • メキシコ湾の名称から“メキシコ”を排し、「アメリカ湾」とする
  • 2015年に先住民呼称へ変更されていたデナリ山を再度「マッキンリー山」に戻す

という2点が正式化された形です。

 内務省は「米国の偉大な歴史をたたえるための改称」としており、過去には第25代米大統領マッキンリーへの敬意から名称を残したいというトランプ氏の意向も示唆されていました。


論評

米国第一主義の評価と国際摩擦のはざまで

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今回の改称は、「アメリカのアイデンティティや国民統合を強化するためには、強いシンボルを掲げるべきだ」 というトランプ氏の米国第一主義の延長線上といえます。

日本国内でも、こうした「自国中心の政策を明確に打ち出す政治姿勢」を「国民の結束を高め、誇りを取り戻す理想的な指導者像」と評価する声が一部ではあり、特にグローバル化により既存の価値観や産業が揺さぶられる中、強いリーダーシップで“自国の歴史や英雄を讃える”政策には魅力を感じる人もいるでしょう。

しかし、地名という公共財の変更は、往々にして周辺国や先住民のアイデンティティを損ねる結果 を生みがちです。今回の場合なら、隣国メキシコとの外交関係はどうなるのか、マッキンリー山への再改称で先住民の文化を軽視することにならないか――大きな波紋が予想されます。

さらに地図の表記や国際社会での呼称が実際に変わるかは別問題で、世界各国が本当に「アメリカ湾」と呼ぶようになるかは難しい点があります。歴史的に定着した名称を一国の都合で書き換えることは、地理学界や国連機関の反発につながるかもしれません。

とはいえ、“米国が自国主導で歴史や名称を変えていく” という強いメッセージを発信する行為は、国内の支持層には強いアピールとなるでしょう。結果として、

  • 保守派・ナショナリズム層→称賛
  • 周辺国・先住民・多文化共生派→批判
    という激しい対立が再びあぶり出される構図です。国際関係や国内の多様性配慮において、この改称がどのような影響を及ぼしていくか、今後も注目が集まるでしょう。

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今回の改称は政治的に賛否ありますが、「変わり続けるアメリカ」を肌で感じる絶好の機会でもあります。

実際に現地で歴史的背景や地域社会の声を聞きながら、本場の空気を味わってみるのはいかがでしょうか?

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